続・モバイラーの憂鬱

どうやら英国では、MI5 情報部員が駅で切符を買っている際に、極秘資料入り
のノートパソコンを盗まれたらしい。なんとも物騒な話しだが、いつ身の回り
で同じような出来事が起きないとも限らない。モバイル環境は危険が一杯なの で、こうしたトラブルに巻き込まれないよう十分な注意を払いたい。
(移動中の盗難防止については 前回のコラム を参照)

こらっ!! 俺のパソコンに勝手に触るんじゃないっ!!

飛行機の機内や街のコーヒーショップなどでメールを読んだり資料を作成して
いる際に、稼働させたままのノートPCを放置して離席してしまうことはないだ
ろうか。あるいは(考えるだに恐ろしいことだが)ログインしたままのパソコ
ンが終業後も放置されていないだろうか。たとえ自分は大丈夫でも、所属部署
や組織全体を見渡して、誰もそうした危険な行為を犯していないと言い切る自 信がおありだろうか。

こうした状況を万が一そのままに放置すると、いずれセキュリティ上の大きな トラブルに巻き込まれる危険性がある。

ロック機能付き画面セーバ

パソコン、正確にはパソコンに搭載されている OS には、パスワードによるロッ
ク機能を持った画面セーバが標準で用意されている場合が多い。画面セーバは、
未使用時に画面の輝度を下げ、コンピュータ画面の焼き付きを防止するのが本
来の目的であるが、昨今の画面セーバにはさまざまな機能・工夫が凝らされて いる。パスワードロックもその一つである。

この機能を使えば、新たなソフトに投資することもなく、少しの設定の手間だ
けで簡単にセキュリティを向上することができる。離席時には手動で画面セー
バを起動するよう常日頃から心掛けると共に、万が一起動し忘れた場合に備え
て、一定時間経過後の自動起動機能も設定しておけば安心である。

またノート PC によっては、起動時やサスペンド後のリジューム時に、パスワー ドロックを掛けられる機種( 前回のコラム 参照)もある。こうした機能も併用して、不用意に自分のパソコンを操作され
てしまうリスクを回避したい。

こらっ!! 俺のパソコンの画面を覗くんじゃないっ!!

新幹線や飛行機の中などで、たまたま隣り合った人がパソコンを使い始めたと
しよう。その時、あなたは手持ちの雑誌をすべて読み終わってしまい、他にす
ることもなく、また生憎と睡魔にも襲われずに暇を持て余していたとしよう。 あなたはどうするだろうか?
私ならきっと、隣席の人が操作しているパソコ ンの画面を眺めてしまうに違いない。

運の悪いことに、隣に座ったのがライバル会社の社員だったとしたら…

覗き見防止用の画面フィルター

そんな時に役に立つのが、覗き見防止用の画面フィルターである。手元にある 製品では、左右の視認角度を 48
度、すなわち中心線から僅かに 24 度に抑え、 隣席からの覗き込みを十分に防止することができる。ただし、残念なことに上
下の視認角度は狭まらない、つまり後部座席からの覗き見には効果がないよう だが。

ともあれ、下の写真をご覧頂きたい。左はもともとの液晶画面そのまま、右は
覗き見防止用の画面フィルター付き液晶画面である。言葉で述べるまでもなく
差は歴然であろう(撮影技術の未熟さゆえ、位置が多少ずれてしまったようだ が何卒ご容赦を)。

フィルターなしの液晶画面 (文字や図形がはっきり見える)フィルターありの液晶画面 (真っ暗で何も見えない)

これで新幹線や飛行機の中でも、だいぶ安心して仕事にいそしむことができよ
うというもの。仕事に追われ、移動中もパソコンを手放せない超多忙なビジネ スマン諸氏は、この際、一度お試しあれ。


さて、ここで誌面が尽きた。今回の話題はこれまでとし、次の機会には「モバ
イラーの反撃」とでも題して、さらにセキュリティを強化するための様々な技 術や製品をトピック的にご紹介することとしたい。