運動の見える化技術の普及

北京オリンピックでスポーツ熱も盛り上がっているところだが、 運動しようと思いつつもなかなか続けられないのも事実だ。
そこで、まずは個人の運動状況の見える化を実現してはどうだろうか。

各種センサの普及

まずは見える化にあたっては、まず運動状況を測定をする必要がある。 当然のことながら、測定に必要なのはセンサである。
その中でもセンサを持つ機器で最も普及しているのは歩数計だろう。
最近では、垂直方向の1軸方向の加速度のみに反応するスイッチ方式だけではなく、 3次元方向の加速度センサを有する機器が最近の流行だ。 さらに、USB経由でPC接続可能になり、記録されているデータをPCに吸い上げる機能を
持つ機種も増えている。このことにより、手間なく記録を続けられる。

iPodと連動するナイキ社ランニングシューズに加速度センサを取り付ける製品が話題になった。靴に組み込んだ加速度センサのデータをキャリブレーションすることで、速度や走行距離を正確に測定できる。さらに無線で通信することで、iPodに記録を残すことができるため、手軽にデータを扱うことも可能だ。
また、携帯電話にも加速度センサが搭載されて、歩数計機能を実現しているものも増えている。

一方で、GPSを使った機器も軽量かつ安価になったこともあり普及し始めている。GPSの情報から速度や走行距離を測定したり、移動した経路を残すことができる。

生体センサも普及期に

運動状態だけではなく、生体の状態を測定する機能を有する機器も比較的に手に入りやすくなっている。特に心拍数を測定するハートレートモニタが各社から発売されている。
心拍数があまり高くならないような負荷で運動するのが長く続けるための秘訣のようだ。
生体情報としては、血圧や酸素摂取量、体温などもあるが、小型なセンサによる測定がそれほど簡単ではないため、それほど普及していないようだ。

共有情報の活用

こうした情報を一人で利用するだけではなく、情報を共有することで、一人で行うことが多いランニングも続ける意欲にもつながる。センサで取得した情報を収集、共有する仕組みを提供するブログやSNSサイトがいくつかある。

単に情報を共有するだけではなく、個人の活動状況から医療や健康管理に使いたいと考えるのも自然な流れである。実際にドコモとオムロンからはウェルネスプラットフォームが発表されている。例えば、今年度から義務化されたメタボリックシンドローム特定検診でも、運動の記録があればより適切な指導が可能だろう。
さらに、多人数の情報を集積することで、さまざまな病気や疾患の因子として分析することも考えられる。Googleでは、ベータ版ながらGoogle
Health
を提供している。身長や体重、疾病履歴・服用中医薬品など、個人の健康情報を管理するためのサービスである。同様のサービスであるHealthVaultがマイクロソフトからも提供されている。これらは、非常に機微な個人情報であるため、すぐに情報が共有されるということはないと考えられるものの、医療費の削減や医薬品開発の効率化などにつながれば広がる可能性もあるだろう。