カレンダーは優れた情報整理のインタフェース

世の中が大きく変わっても、時間の流れは昔から変わることはない。 そのため、スケジュールを時間軸に従って整理できるカレンダーは、
非常に便利で優れた道具として使われ続けてきた。 このカレンダーも、最近では、ITを駆使して、情報を整理するインタフェースとして、
様々な試みがなされるようになった。 今回は、その動向について見て行きたいと思う。

ソーシャルカレンダーの出現

インターネットの普及に伴って、Web上で様々な情報を共有し、発信することが 容易となった。
この流れを受けて、自分の予定を書き込める電子カレンダーをインターネット上に置き、
知人とスケジュールを共有したり、イベントなどのスケジュールを公開し発信できる 仕組みとして、ソーシャルカレンダーが出現した。

代表的なものとしては、以下のものが挙げられる。

これらのカレンダーでは、ID/パスワードにより利用者を特定し、
自分のカレンダーの情報を、皆に公開、知人のみに公開、公開しないなど、 自由にコントロールすることができること、そして、
公開されている情報の検索が行える点は共通している。

それに加えて、イベントキャストでは皆でイベントを登録しあって、 一つの大きなイベント情報カレンダーを作成している。
また、yahooカレンダーでは、天気や占い、スポーツの試合予定、テレビ番組など、
yahooが持っている情報を好みに応じて表示することが可能だ。 このように、サービスの差別化を図る試みが行われているが、
まだまだこれからという状態である。

カレンダーとWeb2.0技術との融合

既に情報があふれてしまっているインターネット上では、 情報の収集を助ける仕組みとして、RSSなどの新たな仕組みが提供されている。
この技術と、時間軸に従って情報を整理できるカレンダーを融合すれば、 より一層、有益な情報を整理して提供することが可能となる。

こういった背景を受けて、インフォテリアが開発した ソーシャルカレンダーソフトウェア 「c2talk」 では、RSSフィードのほかに、一般Webサイトの情報、XMLデータなどを取り込んで、
カレンダー上に表示する機能を提供している。 要するに、ブラウザでお気に入りのサイトのブックマークを登録するのと同じように、
カレンダー上にブックマークを作成することができるのだ。

今後、他のソーシャルカレンダーサービスでも、同様のサービスが導入されていく ことになると思われる。
ただ、ソーシャルカレンダーの機能単体ではビジネスモデルを構築しにくいために、
この仕組みを使って、他のサービスとどのように連携するかが、 今後の大きな課題であろう。

今後の発展への期待

ショッピングサイトを運営しているベンダーがソーシャルカレンダーを導入することは、
カレンダーを介してショップと一般消費者を繋げる新たなサービスの提供を可能とする。

例えば、DMメールの代わりに、商品の発売日やイベントなどの情報を
顧客のカレンダー上に掲載して、各店舗のサイトへ誘導を行うということは 容易に考えられる。
更には、納品までの日取りをカレンダー上に掲載したり、
メンテナンスが必要な商品の場合は、サポートに関連する情報をカレンダー上で提供するなど、
一般消費者が欲しい情報を「時間軸」を用いて整理して分かり易く提供できるようになる。
また、結婚式のような段取りが必要となるサービスの場合は、
一般消費者のカレンダーを用いてプランニングをアドバイスしながらサービスを提供していくなど、
顧客の状況に合わせたサービスの提供が可能となる。

店舗と利用者を仲介するソーシャルカレンダーを提供するベンダーは、
蓄積したデータを整理することにより、ユーザのニーズの分析を行うことが可能となり、 これを店舗側に提供するサービスを行うこともできる。
また、ユーザ向けの機能としては、他のユーザの動向と比較して、 商品を推薦するオートレコメンドの機能に時間軸の要素を入れて、
プラニングまで含めたオートレコメンドの機能を提供できるようになる。
旅行のように、日取りによって金額が変わる商品には有効なサービスとなるであろう。

これ以外にも、様々な新しいサービスが今後出てくるであろう。
ソーシャルカレンダーと他のサービスが融合した新たなサービスの今後の動向に期待したい。

  • Googleカレンダー
  • yahooカレンダー
  • イベントキャスト
  • c2talk
  • 本文中の用語の説明
    • RSSフィード:Webサイトの各ページのタイトル、アドレス、見出し、要約、更新時刻などを記述したxml形式のデータのことで、これを用いれば、多数のWebサイトの更新情報を効率的に把握することが可能となる。