今度はテレビパソコン:複合機の魅力

複合機と言うと、普通はプリンタ、スキャナ、コピー、FAXなどが搭載されたものを指すようだが、 筆者にとって、身近で、それなりにセンセーショナルだったものはテレビデオである。 そして10数年愛用中だ。

複合機の弱点

テレビデオの公的評判というものが存在するかどうかは分からないが、 第一声は「すぐ壊れる!」で、褒められているのは聞いたことがない。 時代がDVDに移行する前でも、持っているという人にはあまり出会わなかったようにも思う。 筆者のテレビデオは、買った当初から毎日毎日酷使してきたにも関わらず、 ずっと健気に働いていたものだから、 そんな悪評を聞くにつけうれしくなっていたりもした。

しかし、最近になって遂にビデオが苦しげな音とともに動かなくなり、 テレビごと買い替えを考えるかということになった。 うちのテレビデオには映像出力端子がないので、 ビデオだけを買ってつなげるということはできないのだ。 どれか一つの機能が故障すると、 全部が使えなくなるあるいは他の機能にまで影響するという 複合機の最大の弱点に見舞われたというわけだ。

今度はパソコンも巻き込む

長く使ったので故障したことに不満はないのだが、 複合機の扱い辛さもよく分かっているので、 今回はテレビとレコーダーとをそれぞれ買うべきだろうと思っていた。 しかし、家電量販店のパソコンコーナーに陳列されていたたくさんのテレビ機能搭載のPCを見て、 「パソコンも欲しかったんだった」と思ったから事態は変わってきた。どうも複合機が好きらしい。

複合機の売りは、一台数役、省スペース、またテレビデオなら配線要らずのような簡単さだが、 実は、選択肢を絞ってくれるところも大きいと思っている。 例えば、テレビとレコーダーを買おうと思ったとき、 テレビの種類だけでも、 ブラウン管、液晶、個人的には価格帯で検討の範囲外だがプラズマや有機EL。 ハードディスクレコーダーは良さそうだがDVDにも記録できたほうがいいか、 VHSはなくなっていくと思うものの再生だけは欲しいかもしれない、 などなど、選択の範囲が広すぎて難しくなることがある。 機能に詳しい人やこだわりがある人以外にとって、 複合機はいわばお勧めセットなのだ。

テレビ?パソコン?

テレビデオは、 ・テレビと必ずセットで使うビデオを一緒にした。 ・ビデオデッキだけでは役に立たないので主役は常にテレビ。 というきわめて分かりやすいものだった。 しかし、テレビパソコンの場合はその決まりはなくて、 テレビ録画ができるパソコンであったり、 パソコンの画面も映せるテレビであったりする。 テレビを主役にするか、パソコンを主役にするかはユーザ次第というわけで、 目下、機能をにらみながら悩み中である。

やっと半分壊れてくれたテレビデオ、使った年数を思えばもういつでも胸を張って捨ててもいい気もするが、 テレビがまだまだきれいに映っているから一歩踏み出せない感じも。 貧乏性(といちおう慎重派)な身としては、 もうしばらくは“今日こそビデオが反応するかも”などと思いつつ電源を入れる毎日かもしれない。。