子供を守る

少し前の話になるが、新年の挨拶まわりをしていた時のこと。親戚 (中学生に なる娘さんを持つ親)
に、「子供がインターネットを使いたいと言っているの だけれど、どうしたものだろうか」という相談を受けた。

中学生以下の4割がメールを利用

最近行われた調査 によると、日本の中学生以下の子供の 既に 8
割以上がパソコンを利用しており、また、およそ 4 割がメールを利用
しているらしい。自分が同世代であったころを振り返ると、まさに隔世の感が ある。

一方で、保護者としては、有害サイトを排除するための検索フィルタリング機
能、子供向けコミュニティにおける本人確認機能、子供が誤って個人情報を書
き込むことを防止する機能、有害な単語等を排除する機能などに高い関心を寄 せている (同調査)。

また、コミュニケーション相手を親が制限できる機能を必要とする回答も多い。
個人的には、「そこまで制限するのはどうか?」と思う気持ちも多少なくはな
いが、いざ自分の子供が「使いたい」と言い出したら、やはり心配で、そうし た気持ちを持つかも知れないとも思う。

子供を巻き込む事件が急増

なぜこうした声が出てくるのかというと、子供を巻き込む事件の急増ぶりが背 景にある。 警察庁の調べ によると、平成 12 年における児童買春事 件の検挙件数 985 件のうち 40 件が、また平成
13 年上半期における検挙件 数 654 件 (前年同期比 202 件増) のうち 133 件が、いわゆる出会い系サイ ト (推定
545 件, H13年6月2日調査) に係る犯罪となっている。これでは、安
心して子供にインターネットを自由に利用させることができない。

また、 第2回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議ワークショッ プ
で紹介された別の調査結果では、高校生の 82% が携帯電話を所持し ており、そのうち 35%
が出会い系サイトを利用した経験があり、さらに未知 の人からのメールに対して 30% は返信し、そのうちの半数以上は「会いたい
と言われたら会う」と答えているという恐ろしいアンケート結果もある。

子供の安全を守るには

こうした状況で、保護者としては何をすべきなのか。先に紹介したワークショッ プで紹介された ECPAT
の資料では、保護者が家庭でなすべきこととして、 「コンピュータの操作方法を学ぶこと」、「自分の子供がオンラインで何をし
ているかを知ること」等をあげている。言わずもがな、とは思うが、いざ実行 しようとすると、なかなか難しいのかも知れない。

やや古い文献になるが、現在は日本インターネット協会と合併し、財団法人日 本インターネット協会となった旧電子ネットワーク協議会が、
インターネットを利用する子供のためのルールとマナー集 と、その 教師・保護者向け版 を公開している。教育にどこから手
を付けて良いか分からないという保護者には、それなりの指針を与えてくれる 文献であろう。

ただし、確かに細かいテクニックを教えることも必要かも知れないが、それより 何より、ネットデビュー (すなわち社会に接する)
までに、自分の目で状況を認 識し是非を見極める判断能力を養うように努めることが親の義務だと思う。