スパムメールに有効な対策は?

最近スパムメールが多くて困っている。 説明するまでもまくスパムとは、DMや内容のないジャンクメールのことである。 i-modeではスパムの着信も課金対象となることが問題となり、 ドコモが対応策を発表したことでも有名である。

スパムの実体

スパムメールには、サイトの宣伝や一攫千金を唄うなどのDM型、 ドラえもんのラストシーンや不幸/幸福のメールなどを知人に回すチェインメール型、 その他ウィルス配布が目的のものなど様々な形態がある。 スパム送信者は、MLやWebページのメールアドレスを検索ロボットプログラムで 自動的に取得したり、売買されているメールアドレスを 用いて大量かつ機械的にメールを送信する。

これに対して、間違っても名簿からの削除依頼のメールや苦情のメールを返してはいけない。 相手の思うつぼにはまり、 自分のメールアドレスが有効だと相手に知らせることになるからである。 スパムメールが来たら迷わずゴミ箱に捨てるのが鉄則である。

技術的スパム対策

技術的スパム対策としては、ISPや社内サーバレベルでの対策 とクライアントでの対策がある。 サーバでのスパム対策は、 メールサーバでフィルタリングする、 第三者中継(Third-Party Mail Relay)と呼ばれるスパムメールの踏み台にされるのを防ぐ といった方法 がある。

クライアント側の対策としては、 メーラや スパム反対者のHP などにあげられているようなフィルタリングソフトを用いる方法がある。 これらは基本的に件名や本文でBlackListの単語を含むものをフィルタリングしたり、 リスクに記載されたスパム送信者アドレスのメールを削除するというものである。 サーバよりメール本体を受け取る前に件名だけ受取り目で見てフィルタリングする というソフトもある。 筆者が推奨する方法は、メーラでWhiteListとBlackListを組み合わせて 振り分ける以下のようなやり方である。

  • 重要なメール(例えば社内メールや特定の仕事のML)などは それぞれサブフォルダに振り分ける
  • 件名、本文などで[Money]などの語句を含む スパム(と思しき)メールをゴミ箱フォルダへ振り分ける
    (必要なら後でゴミ箱を探すことも可能。  発信者アドレスでのフィルタリングは、 同じ発信者でも複数アドレスを使うことが多いのであまり効果がない。)
両者に振り分けられなかったものがデフォルトフォルダに残るのだが、 これはフィルタ前と比べると格段に少ないので、 そこから読むべきメールを探すのはそう時間はかからない。

社会的スパム対策

スパム対策は、技術的方法だけでは対処療法的であり抜本的な対策は望めない。 社会的、法律的な対策も必要なのである。 実社会のDMや迷惑電話と同様にスパムにも完璧な対策はないとは思うが 法律で規制するのは1つの方法である。 東京都が審議中の迷惑メール防止条例 や、 米国のスパムに厳しい制約を課す法案 などがこれにあたる。

また、スパム撲滅のための SpamRecycle というサイトがある。 ユーザはスパムをSpamrecycle.comサイトに転送すると Spamrecycle.comはスパムのリストを作成し、 連邦取引委員会(FTC)や電子メールフィルタリング組織に報告する。 これらの組織はそれをスパム撃退ソフトの改良に役立てるという。 草の根的ではあるが、このような組織に貢献という手もある。

いずれにしてもスパム対策はインターネット社会の大きな課題であり、 少しでもスパムから開放される社会がくることを望む。