あなたの英語は見られています

日本人の英語

Webページの作成、メーリングリストへの発信、掲示板への投稿などで、我々が意識せずとも、何気なく入力する英単語や英文がインターネット上に保存・掲載されている。Web情報であれば、そのほとんどは誰からも閲覧可能であり、外国からもアクセスされる。それほど意識せずに書いた英語にはミスが多く、それを指摘する外国人は多い。

英語は、インターネット上でのデファクトスタンダード言語であり、我が国の義務教育にも取り入れられているにも関わらず、多くの日本人は「苦手」であると意識している。苦手意識が英語離れを助長して、さらに英語のレベルを落としているのである。そこで、インターネットの力を借りて、外国人に見られても恥ずかしくない英語を書けるようにしよう。

ツールを活用

まず挙げられるのは、英語翻訳ソフト。英和、和英にすぐさま変換できれば、英語へのハードルも低くなる。翻訳ツールは数多く発売されており、個人ユーザでも気軽に購入できるパッケージもある。これらのソフトに関しては、平易な文章ならば、ほとんど無修正で利用できる。多くのソフトはブラウザとの連携機能を持ち、Webページの翻訳、英文を書く際の和英翻訳機能などが備わっている。

インターネット上では、無料で利用できる翻訳サービスがあり、ワンポイント的な翻訳、辞書の代わりとして利用することができる。公開済みのWebページのスペルチェックであれば、Doctor HTMLにて、手軽に行える。 最近では、Webページ全体を翻訳してしまうインターネット上の無料サービスが出てきた。Exciteは、ポータルサイトのサービスとしてWebページ翻訳を提供している。Googleも、英語サイトにおいて、ヨーロッパ系の言語の翻訳サービスを始めている。

翻訳ツールの落とし穴

インターネット上で、翻訳ツールが使えるようになってきたのは大変便利になったものだが、これらのツールを使う上で、注意すべき点がある。翻訳精度である。単純な文の翻訳精度は高いが、そのような場合は翻訳の必要がない。われわれが翻訳をしてほしい言葉は大抵難しい言い回しであったり、専門用語の多い文言である。このような言葉に限って誤変換が多いのである。例えば、

ビデオボードをGeForce3からRadeon 8500に変更したらWindowsXPのプロダクトアクティベーションを行わなくてはならなくなりましたが、電話がありません。 ブラザー工業翻訳体験デモ(TransLand/EJ・JE Ver.4.0)
There is no telephone 【 プロダクトアクティベーション of WindowsXP 】 if a video board is changed from GeForce3 to Radeon 8500 though it had to be done.
Excite翻訳(AMiKAi翻訳エンジン使用)
Although it had to stop having to perform product bitter taste TIBESHON of WindowsXP when changing the video board into Radeon 8500 from GeForce3, there is no telephone.


となってしまい、これでは元の意味が伝わらない。和訳では、その変換精度の低さが顕著になる。例えば、以下はCNNのヘッドラインであるが、

U.S. bombers launched a fierce attack Sunday on Taliban frontline positions in northeast Afghanistan in the heaviest day of bombing since U.S. planes began targeting the area a week ago. ブラザー工業翻訳体験デモ(TransLand/EJ・JE Ver.4.0)
合衆国飛行機が1週間前にその区域に目標を定め始めたときから、合衆国爆破者が爆撃の最も重い日に北東のアフガニスタンにおけるタリバーン前線ポジションの上に日曜日に凄まじい発作を始動した。
Excite翻訳(AMiKAi翻訳エンジン使用)
米国の爆撃機は、米国の飛行機が1週間前にそのエリアを目標とし始めたので爆撃する最も陰うつな日に北東アフガニスタンのタリバン最前線位置上で日曜日に猛攻を始めました。


残念ながら、現時点で我々が容易に利用できる翻訳サービスの質はあまり高くない。しかし、自動翻訳の研究は現在も進められており、Web上においてもそれらの技術を利用できる日が来るであろう。だた、そのような時代が来るには、まだまだ、当分時間がかかりそうである。それまでは残念ながら、上述したツールを駆使して英語に慣れ、地道にスキルアップを図っていくしかなさそうである。