自分の思い通りにテレビ番組を操れるPCが増えている。 一時停止、スローモーションはもちろん、 うっかり見逃した場面でさえ見返すことができる。 これは専用チップが映像をリアルタイムで圧縮し、 ハードディスク(HDD)に保存しているからだ。 しかし、HDDに保存するだけではいずれ限界が来る。 そこで頼りになるのが大容量記録メディアだ。
現在の主流はCD-R
現在、最もポピュラーな大容量記録メディアと言えば、 CD-Rをおいて他に無いだろう。 たかだか700MB程度では大容量と言うには忍びないが、 それでも数十分は映像を記録できる。 今や下手なフロッピーディスクよりも安く手に入る点も大きな魅力である。 以前は焼きこみに失敗してメディアを無駄にすることも多かったが、 書き込みエラーを防ぐBURN-Proof、JustLinkといった技術により、 ほとんど失敗しなくなったこともうれしい限りだ。
だが恐いもので、これだけ手軽になればなるほど、 身の回りにはメディアが散乱するようになってしまった。 どうにかならないかと思っていたところ、従来の 2倍、 3倍の容量で使える規格が発表された。 メディアの価格が気になるが、まずは対応ドライブの登場を願うばかりである。
次の主流はDVD-R(AM)?
と言いつつも、やはりもっと容量の大きいメディアが欲しいというのが本音である。 CD-Rに続くメディアは何かと考えてみると、 やはりその最も有力な候補はDVD陣営だろう。 中でもDVD-RAMが優勢である。 両面で9.4GBまで記録可能なメディアまで登場し、 容量の面ではCD-Rを大きくリードしているが、 気安く使えるメディアとしてはまだまだ高すぎる。
プレイステーション2や市販のDVDプレイヤーでの再生を考えると、 まさにCD-RのDVD版とでも言うべきDVD-Rも無視できない存在となる。 業務用のDVD-Rは高くてとても手が出なかったが、 民生用(For General Ver2.0)も今年中には規格が決まる見通しで、 来年早々には製品が手に入るかもしれない。 もちろん、こちらも価格次第ではあるのだが。
12cmメディアの繁栄
このように、今でもさまざまな規格が発表され、 対応するメディアやドライブが次々と製品化されてきている。 中には、既にほとんど使われなくなった規格もあるが、 12cmの円盤状メディアの系譜は脈々と続いている。 これは音楽CDから下位互換性を保ちながら発展してきた歴史を考えれば当然だが、 他にこれを淘汰すべきメディアや規格が現れてこなかったという証でもある。
果たして12cmメディアの繁栄は、いつまで続くのだろうか?
本文中のリンク・関連リンク:
- 三洋電機が開発したバッファ・アンダーラン回避技術:BURN-Proof
- リコーが開発したバッファ・アンダーラン回避技術:JustLink
- ソニーが策定した Double Density(倍密度)CD-ROM/-R/-RW(仮称)」 規格(DDCD規格)
- TDKが発表したマルチレベル記録技術による 3倍密度CD-R/RW規格
- パイオニアの 業務用DVD-Rドライブ