キオスク端末を作ってみよう

キオスク情報端末、という言葉をご存じだろうか。 キオスク端末とは、図書館の蔵書検索や、あるいは駅での観光案内・交通案内、
会社の受付けシステムや、最近ではチケットの予約システムなどの、 街角や公共スペースに置かれた無人の情報端末のことだ。

キオスク端末を用意するのは実は意外と簡単で、うまく使えばその効果はとても高い。 予算があれば専用の端末を買うもよし、
予算がなければ余ったPCを流用するもよし。 身近なIT革命の手始めに、キオスク端末を作ってみませんか ?

キオスク端末いろいろ

さて、キオスク端末といえばタッチパネルで操作するものが多い。
たしかにタッチパネルでの操作は直感的で、銀行のATMなどでも馴染みがある。
タッチパネルで操作するキオスク端末にはどんなものがあるだろうか。

まずはキオスク端末の大手メーカであるTOTOKU製の MEDIASAURUS T21を紹介しよう。 タッチパネル付きの大型ディスプレイをメインに、
オプションでプリンタやCCDカメラを内蔵できるなど優れた機能を持つキオスク端末で、 中身は Windows か Macintosh
を入れることができる。 公共施設によく配置されているので、 実際に利用したことのある人も多いだろう。

もっと簡単なところでは、タッチパネルシステムズが販売する 「iMac with iTouch」がある。これは、 アップルの iMac に特殊な加工を施したもので、 iMac
の画面そのものがタッチパネルになっているという製品だ。 オフィスの受け付けに iMac がひとつ、
受付け用のキオスク端末として置かれているというのはなかなか洒落ているのではなかろうか。

キオスクのシステム構成

ところでキオスク情報端末のシステムは単独でも動作するが、 メンテナンスなどを考慮した場合、
可能ならばネットワークで接続されたクライアント-サーバ方式が望ましい。 提供するコンテンツをサーバに置いておけば、
情報に更新があったときにわざわざ端末まで出向いて変更する必要がなく、 管理が楽になる。

ただし十分な容量の回線を確保できないときは、 端末自身に格納した情報を参照するようにしたほうがいい。
マルチメディアコンテンツをリアルタイムに閲覧するには、 十分に太い回線を必要とするからだ。
コンテンツの更新はサーバに格納されたデータに対して行ない、 深夜のメンテナンス時間に差分を各端末へ配信する方式が、
現状ではベストの解だろう。

クライアント-サーバ方式の代表的な情報システムといえばWWW、
ということでタッチパネルシステム用ウェブブラウザがいくつか販売されている。
特徴は、タッチパネルでの操作を前提としているので各操作ボタンが大きめに設定されていること、
キオスク端末向けなので余計な操作はできないようになっていること、 その代わりにソフトウェアキーボードが用意されていること、などにある。
TOTOKUの TouchWebや、 富士通のINFOSPUR(インフォシュプール)などが代表的なものといえる。

Windows でお手軽キオスク端末を作ろう

専用のタッチパネル向けブラウザソフトでなくとも、 馴染みのインターネットエクスプローラやネットスケープナビゲータにも、
実はキオスク端末用の設定があるのだ。 例えば、インターネットエクスプローラなら「ファイル名を指定して実行」
やMS-DOSプロンプトから

"C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe" -k

というように、「-k」オプションを付けて起動すればいい。
ネットスケープも同様、「-k」、あるいは「-sk
といったキオスク端末用オプションを持っている。

インターネットエクスプローラをキオスクモードで起動すると、 タイトルバーやタスクバーすら表示されない全画面表示になる。
ただしこのときに「タスクバーを自動的に隠す」という設定を外しておかないと、 キオスクモードが有効に機能しないので注意が必要だ。

いたずら防止がひとつのポイント

さらにタッチパネルも省略すれば、もっと安上がりなキオスク端末が出来上がる。
ポインティングデバイスとしてマウスだけ用意しよう。ただしこの場合、
いたずら防止のためには右クリックに制限をかけてコンテキストメニューが出ないようにしなければならない。

ユーザにシステム設定をいじらせないような制限をかけるソフトウェアは、 Windows
に付属の「システムポリシーエディタ」の他にもいろいろと発表されている。 「WinMASK.EXE
というシェアウェアを使うと、マウスの右クリックを無効にしてくれる。
その他、デスクトップのいじられたくない部分を操作できなくする機能(※)もあり、
場合によってはとても利用価値のあるソフトウェアだ。

もっとも、完璧なキオスク端末にするならば専用の機械を用意するに越したことはない。
注目すべきはいわゆる「シンクライアント」マシンと呼ばれているもの。 教育用の用途などでの利用だけでなく、
クライアント-サーバ型キオスク端末はシンクライアントの本領を発揮できる分野のひとつである。

※ マスクをひとつも表示させずに右クリックだけ無効にしたい場合は、
マスクの設定時に作成される MASK.INIを直接編集して画面の外の座標に配置させてしまえばよい。
なおこのプログラム、シェアウェアだが個人利用や福祉・ ボランティア関連での利用に関してはフリーとのこと。