メールに注意、コンピュータウィルス

Happy99、Melissa、LoveLetter。なんのことだかお分かりだろうか。
これらは昨年あるいは今年出回ったコンピュータウィルスの通称である。

メールで送られてくる

「おもしろいものが手に入ったから、見てみて。 」こんなメッセージと共に、 知人から添付ファイルが送られてくることはないだろうか。
ウィルスを含んだメールもこんな風に送られてくる。 本文には、「重要なお知らせです。」とか
「今すぐチェックしてウィルスを駆除して下さい」など、 ファイルを開けたくなるようなメッセージが書かれていることが多い。
5月に世界中で猛威を振るったLoveLetterウィルスの場合は、
「私からのラブレターを読んでもらえたらと思います。」などと書いてあった。
それを読もうと思ったらウィルスだったというのだから残酷だ。

ウィルスは人間の作った悪意のあるプログラムである。 ウィルス自身が伝染機能を持っているのが特徴だ。
しかし、添付ファイルを開かせるという“最後の一手”は、 プログラムではなく人間の心理をついた巧みな言葉なのである。

ウィルスは進化する

メールを悪用したウィルスの場合、とにかく添付ファイルに注意することが基本という。
しかし実際には、メールの本文を開くだけで感染するウィルスも存在したし、 今後も現れるかもしれない。
人間が作っているからには、ウィルスも進化してしまうのである。 IT技術が次々と進化するように。

6月の初め、 携帯電話用のメールアドレスに送信される世界初のウィルス が現れた。
携帯電話ではウィルスプログラムを実行できないので、 このウィルスによって携帯電話のデータが壊れたり、
そこからさらに感染が広がることはなかった。 しかし、現在NTTドコモは、 Java実行環境を搭載したiモード端末の開発を進めている。 モバイルバンキングのセキュリティ強化や、
ゲームのダウンロード等の利用を想定しているそうだが、 悪質なプログラムへの対処は大丈夫だろうか。 7月には、 iモードの自動ダイヤル機能で110番や119番に電話をかけてしまういたずらメール が頻発した。
ウィルスとは少し性格の異なるものなのだが、 iモードを新たな標的として狙っているウィルス作成者がいることを伺わせる。
1100万人を超える加入者を持つiモードは、彼らにとって魅力的なのだろう。

*Java:Sun
Microsystems社が開発したプログラミング言語。 その実行環境も含めて言う場合もある。

ウィルスはなくならない

最近、LoveLetterウィルスほど目立った報道はないが、 新しいウィルスは現れ続けている。
「ウィルスなんか作ってどうするの?」と思う方もいるだろう。 全くその通りだ。 ウィルス作成者が何か得することはまずない。
彼らはいわゆる愉快犯なのだ。

であれば、ウィルス感染をなくすか極度に減らせばいいのだが、完璧な方法はない。
メールサーバや、クライアントのアンチウィルスソフトで予め駆除できるかと言えば、 未知のウィルスに対しては不可能に近い。
多くのウィルスは、 発病するメールソフトが限られているのだから、
そこで対策を講じてくれればとも思うのだが、どうも期待はできないようだ。 つまり今のところウィルスの存亡は、ウィルス作成者の心理作戦と、
メールユーザの意識とのどちらが勝つかにかかっている。 「感染する方が悪い」という風潮さえあるから、
ウィルスはまだまだなくならないだろう。

ウィルスが送られてきて感染しなかった自分がなんとなく誇らしかった。 というのは冗談だが、こんなものかと思った。
しかし、“うっかり”は、どんなに知識の備わった技術者にでもあるようだ。 メールにご注意を。