使えるか?インターネット冷蔵庫

通信白書によればインターネットを利用している家庭は10%を越えたそうだ。
しかし、逆に考えれば90%の家庭がまだ利用していないとも言える。 特に中高年や主婦層にはまだまだ敷居が高いようだ。
インターネット冷蔵庫などのインターネット家電が普及すれば、 この状況が変わるかもしれないとも言われている。本当だろうか?

問題は、電源、電話線、そしてディスプレイ

どの家電をインターネットにつなぐのが良いかを考えるときに、問題が三つある。 まずは電源だ。
インターネットを使う度にいちいちスイッチを入れるのは面倒だが、 家電製品を24時間つけっぱなしにするのは怖いという人も多い。
「電子レンジ」や「マホービン」が向いていないのは、電源の問題があるからだ。 その点、「冷蔵庫」
は終夜運転が当たり前なので、電源問題はとりあえずない。

次に問題なるのが、インターネットへの入口となる電話線だ。 家電品から電話口は遠いことが多い。
この点で有利なのはもちろん「電話機」である。

最後はディスプレイの大きさだ。 ホームページを見るには最低でも10インチ程度の画面が欲しい。
でも、これを見やすい所に置ける家電は限られてしまう。 見やすさではやはり 「テレビ」が一番だろう。

つまり、冷蔵庫、電話機、テレビというのが、インターネット家電の本命である。 どれも一長一短あるが、
リビングに置くか、キッチンに置くか、家庭内の力関係も決め手になるかもしれない。

さて、本当に欲しいか?

ところで、あなたはインターネット冷蔵庫を欲しいだろうか? 「別にいらない」と答えるのが、まあ普通の考えの持ち主だろう。
インターネットをやりたいユーザの一番の目的は電子メールである。 二番目がホームページを見ることだ。
冷蔵庫の前に立ってメールを書く気にはならないし、 電話機もコードレスにでもならない限り気軽には使いにくい。
リビングのテレビで個人的なメールを書くのは、ちょっと家族に気兼してしまいそうだ。
そうなのだ。どれも、個人的に使うには場所が悪かったり、持ち運びに不便なのがよくない。

とはいえ、安くて手軽にインターネットにつなげる情報家電が悪いわけではない。 「ポケットボード」
はメール専用にする代りに、ディスプレイ問題には目をつぶり、安くしたので大ヒットした。
すると、次はディスプレイも少し欲張って、ホームページにも快適にアクセスできるものか。
電話のコードレス子機に8インチの液晶ディスプレイがついて5万円なら確かに欲しい。

サービスを売る時代へ

インターネット家電にあまり魅力を感じないのは、 実は使いやすさの問題だけではなさそうだ。
インターネットにつなぐと家電製品が売れるらしい、 というメーカの魂胆を見透かされているような気がする。

ユーザが本当に欲しいのは、インターネットではなく、サービスなのだ。 その意味で、「iモード」は少しだけ進んでいる。
あのコンパクトサイズで銀行振込やチケット予約など、 日常生活に役立つサービスがそれなりに使えるからだ。
来年には、いつでも最新のサービスをダウンロードして使える 「Java搭載 iモード」が登場する。 あくまでもサービス主体のインターネット端末なのだ。
iモードはあなどれない存在になりそうだ。

サービスは何も情報提供やオンラインショッピングに限らない。 いずれパソコンのハードディスクはプロバイダに置くようになる。
最終的にはインターネットプロバイダは、 あらゆるパソコンソフトとディスクスペースを貸し出すサービス会社になるだろう。
そして、インターネット家電が本当にパソコンの代りになる。 そんな時代になったら「インターネットこたつ」でも一つ買おうか。