モバイルツールは本当に必要か

VAIO
PCG-C1
をひょんなことから手に入れた。 コンパクトながら液晶ディスプレイの上部に内蔵されている CCD
カメラで画像を取り込むことができる、なかなかユニークなPCである。 さすがソニーの製品らしく、
マルチメディア技術を駆使したソフトウェアが数多くプリインストールされていて、 ひとしきり遊んでもなかなか飽きないオモチャだ。

ところがおいしい話には裏がある。 使わせてやるからにはビジネスで活用する方法を模索せよと、 VAIO の提供元から命じられた。
そう告げられて、いま実はやや困惑しているところである。 添付されている豊富なソフトウェア (サイバーコードなど) は突飛なものが多く、なかなか実用的な使い道を見つけることが難しい。

モバイルツールは未だ発展途上

これまで私は、シャープのザウルスやウインドウズCEマシンといった PDA(=
Personal Digital Assistants)の類を持っていたこともなければ、 購入したいとも思っていなかった。
住所録やスケジュール管理などは手帳 (今まで10年間愛用している革のミニ6穴システム手帳) で十分と感じていることが大きな理由だ。
そもそも、PDAのユーザーインタフェースはまだ「紙と鉛筆」 には及ばないと頑なに信じているからである。

一方で、 携帯電話を繋いだモバイルコンピューティング環境には若干の魅力を感じている。 とりあえず、いま手元にある VAIO
に携帯電話を接続し、 データ通信を行なうところまで挑戦してみるつもりである。 しかし、通信コストはまだ高価だし、
サイズの制限による打ちにくいキーボードや小さいディスプレイなど、 机上での業務と同じことをするには能力が足りない。残念ながら、
やはり現在の携帯端末ではメールの読み書きくらいしかこなせないのではないかと思っている。

電脳グッズの問題点

とにかく PDA やミニノートPCに私が魅力をあまり感じないのは、
そのユーザインタフェースがいつまでたっても「こなれない」からだ。 手書き文字認識の精度は上がっているだろうし、液晶もカラー化・
高精細化が進んでいるとの反論もあろう。しかし、先にも述べたとおり 「紙と鉛筆」に比較すれば、現在の技術ではまだ不十分である。
また、いくら技術が進んだとしてもサイズの足枷からは逃れられない。
さらに、電源(バッテリー)に頼っている、という根本的な問題もある。

結局のところ、コンピュータを小型化するといった発想で開発を進めるのでは、 袋小路に入り込んでしまうのではないか ?

こんなモバイルツールが欲しい

「電脳」をあえて導入するからには、 紙の手帳にできないことをモバイルツールに期待したい。
最近のトレンドとしては通信機能は必須といえる。 通信機能が無ければ携帯端末として利用できない。 目新しい機能では音声認識か。
携帯電話に組み込まれたものは既にあるが、 音声で番号を認識するだけでなく、もっと他の機能があれば面白いかもしれない。
例えば、通話を認識して文章に変換し、後でその記録をメールすることが可能、 とか。

以下に、こんな条件を満たすモバイルツールがあればなあ、 と期待する要件を挙げてみた。

  • スイッチを入れたら瞬時に使えること
  • 「紙と鉛筆」と同程度の手軽さで使えること
  • バッテリーの心配をしなくてもよいこと
  • 通信機能が電話並みに使いやすいこと
  • 手帳程度(あるいはそれ以下)の携帯性であること

Windows CEPalmPilot など、 ここに挙げた条件の一部を満たしている製品は、ぼちぼち登場している。
あるいは、携帯電話から進化するアプローチでは、 新しいサービスも開始され、 それに対応した端末も出始めた。

しかし残念ながら、私にとってはどれもまだ一長一短だ。 この条件を全て満たす製品が現れたら、私はこれまでの意見をひるがえす。
「紙の手帳」の気安さに、電脳グッズの面白機能が組合わされれば、 無限の可能性が開けそう、な気がする。

愛用の手帳を捨ててまで使ってみたくなるような、
そんな購買欲を刺激する製品の発売される日が、遠からず来ることを期待したい。